その人を知ることこそ大切!
ここに主な国の人口1千人あたりの精神病床数のグラフがあります。
日本は断トツに多いことが分かります。
先月朝日新聞にベルギーの精神医療改革の関する記事が掲載されていました。
退院後に孤立させない地域のネットワークに焦点が当てられ、非常に考えさせられる内容でした。
どこの国でも、精神科での入院を経て、退院して地域での生活に戻ってからは孤独になりがちです。
ベルギー北部のズーアーセルにある精神科病院ではモバイルチームを作り、患者さんの家を訪問しています。
そこで心がけているのが、症状ではなく、その人を知ることなのだそうです。
10年、20年と入院していた人の解決は医療だけでできることではないとの考えで、
本人の生きる意味を見出していく手助けをするのがチームの役割と語っていました。
さらには患者本人、家族、病院や福祉関係者だけでなく、
不動産業者や職業紹介団体などが地域で連携してレポートをしています。
適切なケアを
適切な場所で
適切な時に
適切な人が提供する
これらを共通の目標として改革への道を進んでいます。
私たち精神科訪問看護を担う者として日々利用者さんと関わる中で
信頼関係を築きながら、その人を知っていくこと!
これが最も大切なことだと思います。
日本の精神医療はまだまだ改革の余地があります。
その改革にわずかでも参加できたらとの思いで
日々精進しております。
本年も訪問看護ステーション咲くを
よろしくお願い申し上げます。